13th Note (8) 帰り道はいつも寄り道。大陸横断・後編【電子書籍】[ 大江 千里 ]
<p>「きみはそれが出来るのになぜジャズをやろうとしたの? しかも今回はピアノではなくてなぜドラムを? ドラマーになりたいの?」自己紹介のかわりに「塩屋」をピアノで弾き語りした僕を、ピーターは眼を丸くして子どものような目で見つめた。
「ジャズの、リズム感を、養うには、自分が実際に、ドラムを叩いてみることが、大事だと思ったから、です」ピーター・アースキンのドラムレッスン。
この夏、僕は何かをやり遂げたかったのだと思う。
練習の合間には、ウェザーリポート時代のレアな音源を聞かせてくれた。
途中でベースとボーカルの音が同時に聞こえてきて、そのグルーブ感がとてつもなかった。
ジャコパストリアスだった。
ロスでの濃密な時間はあっという間に過ぎる。
再び過酷なロードレースが始まった。
昼間は「死の砂漠」を体験し、その数時間後には「凍える恐怖」に震える。
新学期は約1週間後。
行きは爆走したので帰りは寄り道をして行こうと思ったのだが……。
著者自身が撮ったスナップ46点を掲載。
「13 th Note」シリーズ第8弾は大陸横断・後編です。
【読了時間 約25分】大江千里・おおえせんり1960年9月6日大阪生まれ。
1983年デビュー。
2008年、ジャズピアニストを目指し相棒(ダックスフンド♀)を連れてNYの音楽大学へ留学。
ジャズアルバム『boys mature slow』『Spooky Hotel』をリリース。
東京ジャズフェスティバル、ブルーノート出演のほか、現在は米国内を中心に積極的なライブ活動を展開中。
日本家屋体験エッセイ『僕の家』全4冊、NYジャズ留学の前半を綴った「9th Note」シリーズ全12冊は電子単行本『9th Note Complete』としても配信中。
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